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LOGS

ナイトサーカス

更新日:2024年2月13日


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シュガーポップムーン : あっ!

シュガーポップムーン : ハーヴィさん~っ(手ぶんぶん)

ハーヴィ : (手を挙げた。手にはポップコーン……もう食べ終わる。)

ハーヴィ : ≪お疲れ。エムトハ寝た?≫

シュガーポップムーン : はいっ!おやすみスリープモードですっ!

ハーヴィ : ≪そっか。 …… ポップはこの後どうするの? まだ仕事?≫

シュガーポップムーン : はいっ!LBさんにスペシャル補給をしていただいたので、まだまだ稼働できますよ~っ!

ハーヴィ : ≪LB…… って休憩室のか。 オレ補給してもらったことないんだよなあ。≫

シュガーポップムーン : スペシャルでした~っ!静音モードと通常おしゃべりモードもあるそうですよっ!

ハーヴィ : ≪へえ~。≫ (あんまり街の住人と関わらないようにしていたので、初耳だ。)


ハーヴィ : ≪オレはどうしようかなあ。 正直ここでご飯いっぱい食べて二人と話したくらいだし。≫(と、小首を傾げ)

シュガーポップムーン : 他は劇場で映画も見れますし、観覧車でたかーくまでぐる~っともできますっ!

ハーヴィ : (言われてくるりと一度廻り、見渡す。 ──躍るような脚さばき。)

ハーヴィ : ≪ポップは、どこがオススメ?≫

シュガーポップムーン : (その動きを見て、見つめて、表示された文字を見る。)おすすめ……

シュガーポップムーン : えっと、えっと、 ハーヴィさんはどんな、(胸元がチカチカと点滅する。直接自身のおすすめを言うのではなく、初めに相手のことを聞き出そうとする。)

ハーヴィ : ≪オレ、初めて来≫ (途切れた言葉に、己の文字も止まる。)


シュガーポップムーン : ……い ろんな映像とお話を見たいなら劇場、ゆ~っくり『バベル』を眺めたいなら観覧車、ですよ~っ!(どれかに絞ったおススメ、ではなく。それは説明だ。)

ハーヴィ : ……。≪そっか。ありがとう。≫(先程までの文字が消えて、代わりに浮かぶのはそんな言葉。)

ハーヴィ : ≪オレ、本当にバベルにいる間ずっと遊園地には来てなかったから。教えてくれて助かるな。≫

シュガーポップムーン : あの、

ハーヴィ : ?

シュガーポップムーン : ハーヴィ、さんは、

ハーヴィ : …… (よぎる、感情。あるいは期待。あるいは、)

シュガーポップムーン : どんなものが すき ですか?(ぎりぎり、通過した言葉。“キャスト”と“チケットを持ったお客様”であるから許可された台詞。案内をするためにだから、なんて理由を付けて。)


ハーヴィ : ……

ハーヴィ : ≪オレは、≫ ≪オレはね、≫

ハーヴィ : ≪サーカスと、劇場。≫ ≪オレのおねえちゃんたちが、そこにいた。≫ ≪今はわからないけど。≫

ハーヴィ : (まっすぐ、あなたを見た。電子板が映す、嘘偽りのない言葉。)

シュガーポップムーン : そう なんですねっ!

シュガーポップムーン : 遊園地のイミテイターは がんばったんですけど たくさんのイミテイターが おつかれさまになって、

シュガーポップムーン : でも まだ ここはドキドキワクワクをお届けできる場所だって……

ハーヴィ : ……(ポップでキュートに彩られた、言葉の裏。おつきさまは、たいようの光でかがやいて、)

ハーヴィ : (時々、陰に隠れたほんとうが、姿を見せる。)


シュガーポップムーン : 、 ……

シュガーポップムーン : じゃあじゃあっ ご案内、しますかっ?

シュガーポップムーン : (おねえちゃんたちに会いたいですか?という言葉は、許されなかった。)

シュガーポップムーン : (その返答がどうあれ、わたしは の先に続く自身のきょうだいたちへの言葉も 同じように。)

ハーヴィ : ≪ポップ、≫

ハーヴィ : ≪ポップは、頑張ってるんだね。≫ (それが、なんの救いにならなくても。)

ハーヴィ : ≪ずっと、みんなが”おつかれさま”になっても。≫ (それが、偽善でしかなくても。)

ハーヴィ : ≪今度はポップの話を聞きたいな。≫ (嘘がへたな文字盤は。)

ハーヴィ : ≪きっと待ってるから≫  ( 【思想検閲】 )


ハーヴィ : (ぱ、と顔を明るくし。 これが彼女を苦しめてしまうとしたら、それも必要なことで。)≪うん、案内してくれる? ポップが一緒だと嬉しいから。≫

シュガーポップムーン : (少しずつ表示されていく言葉を、文章を、最後まで見届けてから口は開かれる。)

シュガーポップムーン : はいっ!(それが何へ対しての返答だったのか、宙ぶらりんにしたまま。掻い潜ってはそう伝えるのだ。)


ハーヴィ : (── 届いていない、わけではない。きっと。 頼りないロープの空中ブランコ。今にも切れそうで。届いたことばを手渡して、受け取って、また離れ。)

ハーヴィ : (”グレイ” ハーヴィは、)(シュガーポップムーンは、)(興行用のイミテイター。)

ハーヴィ : (だからこうして、空中ブランコが交差するその時を、)

ハーヴィ : (次は、手を【検閲済み】 繋げ【検閲済】 るよ【検閲】 うに)

ハーヴィ : (【】 ── ハーヴィは、信じ続けるだろう)

シュガーポップムーン : (ここは舞台の上。)(「わたしも嬉しい」 「わたしは」)(言葉はスポットライトに照らされる前に灰になって、)

シュガーポップムーン : (ただ、でも。積もっていく。)


シュガーポップムーン : そうです、きのうはコリン様とサメ映画を見たんですよ~っ!

ハーヴィ : (”灰色(グレイ)” ハーヴィは、)

ハーヴィ : (笑うだろう。それでも、あなたといる時間の事が、大切で好きだから。)

ハーヴィ : ≪サメ? 海の強い奴? すごい!≫

シュガーポップムーン : 他にも色々ありますよ~っ!

ハーヴィ : ≪行ってみたい! 一緒に行こ! ≫

ハーヴィ : (こころを隠されても。今この瞬間は、事実は、奪えない。)(それが、この青年の抵抗だった。)

シュガーポップムーン : はいっ!(シュガーポップムーンは笑顔を浮かべる。)

シュガーポップムーン : (笑顔だけは、“ほんとう”にできるから。)



ハーヴィ : ……(吐息に感嘆の色が混じり)

シュガーポップムーン : じゃじゃ~んっ!お好きな席で、お好きなタイトルをお楽しみいただける劇場ですっ!

ハーヴィ : ≪すごい! 好きなのでいいの?≫

シュガーポップムーン : はいっ!

ハーヴィ : (そわそわ、うろうろ。少し悩んで、前の席へ。)

シュガーポップムーン : (なるべく静かに、一歩一歩進んで行って、)

シュガーポップムーン : (その席の隣に座った。)

ハーヴィ : (”少女”が隣に座ったのを見て、嬉しそうに。)

ハーヴィ : (そうして前を向く。観たいものは決まったらしい。)


映画のジャンルは?


シュガーポップムーン : どんな作品なんでしょう~っ!(ちょっとだけ硬い脚をぷらぷらさせて、隣の“青年”とスクリーンとを見遣る。)

ハーヴィ : ……(と、少しだけ、きらきら輝いていた目を伏せて。ひとつの映画のタイトルを。)

ハーヴィ : ≪ごめん、少しだけ、付き合ってね。≫


ハーヴィが[恋愛・ヒューマンドラマ]を選択しました


シュガーポップムーン : (謝罪が浮かんだ端末には首を傾げる。)

ハーヴィ : (── それは、決して名作ではない。だがどうしてか、名前の知られた作品。)

ハーヴィ : (理由が、スクリーンに映し出される。ヒロインの女性、その艶やかなドレスから伸びた肢体は。)

ハーヴィ : (画面を食い入るように見つめる”青年”と、おなじもの。)

ハーヴィ : (── イミテイターが人間といっしょに演技をするという、それだけでほんの一瞬、話題になった陳腐な映画。)


ハーヴィ : (唇がちいさくうごいた。その動きはめちゃくちゃで、何を言いいたいのかも分からない。)

ハーヴィ : (けど。)

ハーヴィ : (幕が落ちた暗闇に、ぱっと光った青年の心。)

ハーヴィ : ≪おねえちゃん……≫

ハーヴィ : (いまはもう、『おつかれさま』の誰かを、呼んでいた。)


シュガーポップムーン : (映し出される作品を、イミテイターを、物語を眺める。端末に映し出されたあなたの“こころ”も同じように。)

シュガーポップムーン : (シュガーポップムーンはどちらをも交互に見るのだろう。)(“青年”の横顔も、彼が望んだ作品も、どっちも見逃したくなかったから。)

ハーヴィ : (ぱた、ぱた、ぱた。)(登場人物たちの声に紛れて、映画とは違う音。)

ハーヴィ : (銀幕の光に照らされたもの。青年の瞳の端から頬を伝って、滑り落ちた雫、幾度も。)

ハーヴィ : (RB2049-MAは、演劇用のイミテイター だから。)

ハーヴィ : (わけもなく、涙が流れる時がある。 自分では止めようのない、感情が。)


シュガーポップムーン : (きらめきを閉じ込めたような瞳が見開かれる。)

シュガーポップムーン : (ペイントでもなんでもない、流れ落ちていくしずくを見つめて、その姿に釘付けになって、)

シュガーポップムーン : ハーヴィさん……?(小さな声が落ちた。)

ハーヴィ : ……!(気付き、あなたを振り返ったその顔は、おもちゃみたいな模様の入った瞳の端からは)

ハーヴィ : (── 流れている / まだ雫が / とめどなく。)

ハーヴィ : (人形のような指が、それを拭っても、まだ。)

ハーヴィ : (縫い付けた口元の糸を濡らして。)


シュガーポップムーン : (暗がりの中で腕が伸ばされる。)(“少女”の指先は、“青年”の濡れた頬へと。)

シュガーポップムーン : (それが あなたに 許されるのならば)(そっと拭う。)(優しく、優しく、)

ハーヴィ : (瞳はまんまるに開かれて。)(けれど少しだけ、あなたに顔を寄せて。)

ハーヴィ : (上映中の、マナー違反。音を立ててはいけません。 ──今はそんな事を言う人、いないから。)

ハーヴィ : (赤いばってんで声を縫い留めた青年の、嗚咽が漏れる。涙はまだもう少し、止まらないけれど。)

ハーヴィ : (銀幕に映った人形と、今自分の頬に手を伸ばす少女が、重なって。)

ハーヴィ : (11年。とまっていた秒針が、ひとつ、動いた。)

ハーヴィ : (──終演はもうすぐ。)


シュガーポップムーン : (この行為がどういったものなのか。本当のところで理解できてるわけでは、きっとない。)(情報と、記録と、それを使った計算と思考と。)

シュガーポップムーン : (頬に触れていた手は隣のあなたの頭に移されて、先程と同じように優しく撫で始める。)

シュガーポップムーン : (劇場のスピーカーから流れる音声と、隣の嗚咽に混ぜて囁くのだ。)

シュガーポップムーン : いたいの いたいの

シュガーポップムーン : とんでいけ

シュガーポップムーン : (”チケットを持ったお客様”への対処という理由に隠したこころを)(あなたの こころに)

シュガーポップムーン : (         。)


ハーヴィ : (子供のように、目を閉じて。あなたの声と、あのひとの声が、子守唄。)

ハーヴィ : か、(ちがう。)

ハーヴィ : わ、(そうじゃなくて。)

ハーヴィ : ぎ、 け、(返させて。)(自分にも)(文字じゃなくて)

ハーヴィ : …………

ハーヴィ : ≪大丈夫 もういたくないよ。≫

ハーヴィ : (『末の弟』のハーヴィは、)(やっぱり 泣くしかできなかった。)


シュガーポップムーン : (聞き逃さないように。)(聞き かっ 声 【お客様の声を。】)(見逃さないように。)(見せ くれたあ【人間様の為、異常が無いか確認する為に。】)

シュガーポップムーン : はいっ (返せるのは、その台詞。)

ハーヴィ : (── それでもひとつ。頷く。 こころを照らした、真珠のおつきさま。)

ハーヴィ : (月は、太陽の光を受けて輝くけれど。 やさしく照らすその光は、)

ハーヴィ : (嘘じゃないから。)

シュガーポップムーン : (多くの事は言えないまま。どうしたいかだとか、ありがとうだとか、またこうしたいだとか、)

シュガーポップムーン : (──こんな手で触れてしまってごめんなさい、だとか。)(そうして、)

シュガーポップムーン : (照明は、戻る。)


上映が終了した。


ハーヴィ : (少しずつ戻っていく光に、顔を上げる。)

ハーヴィ : (呆けたように眺める銀幕に、大好きだったあの人はもういない。)

ハーヴィ : (もう、いないのだ。)

ハーヴィ : (はふ……と、ハルシネーションが大きく息を吐く。ようやく止まった涙の残りを、拭って。)

シュガーポップムーン : (手を離す。)(離した手はお膝の上に。)

シュガーポップムーン : (いつも通りのきちんと座ったイミテイターだ。)

ハーヴィ : ≪…… ごめんなさい。せっかく付き合ってくれたのに、迷惑かけちゃって。≫ (離れていく。掌から指の先。目で追って。)

シュガーポップムーン : 迷惑なんてないですよ~っ!

シュガーポップムーン : でもでも、楽しく……じゃあ、なかったですか?(首を傾げる。)

ハーヴィ : (笑むだろう。『きっとそんな答えが返ってくる気がして』。それでもこれは、)

ハーヴィ : (無駄じゃない。)

ハーヴィ : ≪ううん、そんな事ないよ。観れてよかった。≫


ハーヴィ : (……と、またひとつ。あなたに手渡す、ほんとうの欠片。)

ハーヴィ : ≪映ってたイミテイター、2042。三番目の『おねえちゃん』。≫

ハーヴィ : ≪名前はリリア。オレにハーヴィって名前をくれて、俺が名前をあげたきょうだい。≫

シュガーポップムーン : リリアさん……

ハーヴィ : ≪ここに来たら会えるってわかってたから、ずっと≫ ≪怖くて来れなかった。≫

ハーヴィ : ≪でも、来てよかった。≫ ≪ポップのおかげだ。≫

シュガーポップムーン : えっと、えっと……

シュガーポップムーン : いたいだけじゃなかったら、良かったですっ!わたしも初めて見ました、この作品っ!

シュガーポップムーン : 見せてくださって、ありがとうございます、ハーヴィさんっ!

ハーヴィ : ≪ううん、こちらこそなんだ、本当に。ありがとう≫


ハーヴィ : ≪……あんまり面白くなかったね。≫(端末の無機質な文字。けどその表情は、とても満ち足りていて。とてもつまらない映画を観た後のそれではなくて。)

ハーヴィ : ≪けどすごく楽しかった!≫

シュガーポップムーン : ?(面白くなかった、の文字には首を傾げる。けれど、次に現れた文字には笑顔を浮かべて)

シュガーポップムーン : えへへ~ じゃあじゃあ、やった~!ですねっ!

ハーヴィ : ≪うん!≫

ハーヴィ : (まるで人間みたいに、泣き腫らしたのを再現した目元に、赤くなった鼻の頭に、それを人間には見えない指が触れて。)

ハーヴィ : ≪……行こうか。≫

シュガーポップムーン : はいっ!(シュガーポップムーンの笑顔はいつも変わらず。)(変えられず。)

シュガーポップムーン : (ぴょんと席を立った。)

ハーヴィ : (席を立ち、くるり、踊るように出口まで。)



ハーヴィ : ≪それじゃあオレ、今日はそろそろ帰ろうかな、って。≫

シュガーポップムーン : はいっ!おつかれさまですっ!ハーヴィさんっ!

ハーヴィ : (こくり、頷いて。)

シュガーポップムーン : ハーヴィさんがげんきになれたなら、み~んなはぴはぴですねっ!(修正済みの台詞を言って、くるんと回る。)

シュガーポップムーン : いつでもお待ちしてますよ~っ!工場作業と、くるくる~ってしてる時と、スリープモードの時はいないんですけど……

シュガーポップムーン : また来てくださいねっ!

ハーヴィ : (青年は笑う。きっとこの言葉のどこかにも、ほんとうはある。)

ハーヴィ : ≪うん、また来る。≫

シュガーポップムーン : はいっ!


ハーヴィ : ≪あ、あのね、 ≫(くるり、やはり躍るように。飾りが揺れて音を立てる。)

シュガーポップムーン : ? (表示された文字に首を傾げて)

シュガーポップムーン : はいっ!なんでしょ~っ!

ハーヴィ : (さっきまで明るかった表情が、ほんの少し強張って。けれどあなたをまっすぐ見つめたまま。)


ハーヴィ : ──、

ハーヴィ : ラチェット式の洪水は、香木に埋もれて転がってたね!

ハーヴィ : (突然、そんな事を、”言った”。)


ハーヴィ : ──、 ……

ハーヴィ : ≪オレが喋ると変でしょ! それじゃあまたね!≫

シュガーポップムーン : (きょとん、とした表情。理解不能な言葉。ぱちぱちと瞬きをして。)

ハーヴィ : (屈託なく。見せたくない、でも伝えたい。この声で。)

ハーヴィ : (── 伝わらなくても / それでいいから。)


「さようなら!さようなら!さようなら!」


ハーヴィ : (入口まで駆ける=ゲートの外側 / あなたとわたしをまた隔て)

ハーヴィ : (振り返る / 両手で手を振り / ボウアンドスクレープ = この場に合った”ドレスコード”。)

シュガーポップムーン : ── おつかれさまですっ!おやすみなさいませっ、ハーヴィさんっ!(笑顔で、明るい声で手を振る。)(その後には向けられたものに返答を。元気さが潜むカーテシーを。)

シュガーポップムーン : (特別なありがとう と また聞きたい は 灰になったけれど。)(笑顔だけは向けられるから。)

ハーヴィ : (あなたの笑顔を視界に収め、記録なんて便利な機能はないけど、記憶して。)

ハーヴィ : (背を向けて駆けていく。 ──最後に一度振り返り。)


ハーヴィ : ≪Fake! fakE!≫

跳躍=弧を描く/宙に溶ける。

ハーヴィは[ステルス]になった


ハーヴィ : (青年は宙を舞う。空中散歩と呼ぶにはせっかちな疾走、曇ってばかりのバベルの空を。)

ハーヴィ : (どんどん、小さくなっていく。)

シュガーポップムーン : (舞って跳ねる姿に小さく声が漏れた。)(去っていく姿を、目視できなくなるまで見つめて。)


シュガーポップムーン : (自身のメモリーに大切に仕舞い込む。誰にも語られない感想と、想いに鍵をかけて、)

シュガーポップムーン : (楽しかったと嬉しかったを自分に向ける。)(そしてくるりと振り返って、テントの方へ。)

シュガーポップムーン : (多くの誰かさんと 己のきょうだいたちへ)(たくさんのごめんなさいをさけびながら。)






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