あまりにも寒い
- wisteria8770
- 2024年2月2日
- 読了時間: 11分

口調把握用練習ソロール 自PCのバックボーンに関する内容アリ
[2049]は[ぬくい微睡み]になった
ひだまりのようなぬくもりの中、目を覚ます。
[2049] : (ぱち……)
[2049] : ……
ふかふかの毛布は天使のような笑みで身を包み、
横たえた布団は雲のように身を沈ませ。
少しばかりの眠気が心地よく頭を惑わせている。
[2049] : (いつもは固い床の上で寝ているぶん、余計にこういった環境に身を置くと身体から力が抜けるようだった。)
[2049] : (「冒険者の宿、いいところだな……」)
紛れもない快眠、安眠、ぬくもりのエデン。
この世全ての幸福が、紛れもなくここにある。
[2049] : (たぶんここは神……の存在にはやや懐疑的だが、とにかくなんかそういう感じの大いなる存在が作りたもうた聖域に違いない。ベッドの外は危険。ベッドの上にいるときだけ安全なのだ。たぶん。まだ眠い。)
カーテンから漏れる薄ぼけた光だけが、朝を告げていた。
その優しい光は、薄ぼらけた視界を優しく覚ましてくれる。
[2049] : ん~…… (ここには己の声を聞く者もいない。まだ寝たいと訴えるような声を存分に上げる)
――そろそろ起き、仕事にでも出ようか。
今日は何か、良い日になるような予感すらする。
[2049] : (むにゃ…と目をこすりながら) 手取りと喧し水位の赤目が炒りたいな……
(意訳:目玉焼きとベーコンのトースト食べたいな……)
あなたは身を包む毛布、布団を捲り上げ。
意気揚々と澄んだ朝の空気を―――。
[2049] : (ふにゃ……)(毛布を身体から退け、今日の業務をしよう。この部屋を出ればまたいつもの通りの自分にならなければいけない。それが役目なのだから)
[2049]は[ぬくい微睡み]でなくなった
突如、世界が牙を剥いた。
[2049] : !!!??!??
寒い、あまりにも寒いッ!!
世界の破滅、終末の権化ッ!!!
ついた足から、脳髄へ突き抜ける絶対零度ッ!!!!
[2049] : は、ハムサンド! ? おむすび定食繋げて藹々!?
(意訳:さ、寒ッ!? なんでこんなに寒いんだ!?)
吸えば冷気が、口、腹、そして身へと突き抜けるッ!!!!
喉の奥、鼻の奥で感じる、空気のあまりの冷たさ!!
この世に地獄があるとしたら間違いなく今この瞬間ッ!!!
[2049] : ~~~~!!!(声にならない悲鳴。寒いよ~! なんで寒さなんか感じるんだよ~! 変なところにこだわりやがって! 己の身を呪いながらわたわたする)
自分を優しく起こす外の光が憎い。
世界を遍く温める役割を放棄し、
そんなやる気のない光をよこしてからにッ!!!!
[2049] : (さっきまで優しかった朝の陽ざしが忌々しい。もっと分厚いカーテンを!)
予感など2秒で荒廃たる氷原へと姿をかえた。
こんな日にいいことなんて起こるものかッ!!!
[2049] : (きっと目玉焼きとベーコンの乗ったトーストなんて出てこない。たぶん囚人みたいなレーションを出されて「ゴーレムってこれでいいの?」とせせら笑うのだ。世界が!)
仕事に出ていく?この中を!?
今着ている寝着を着替え、意気揚々と
外という地獄へ踏み出していくぅ!?!?
[2049] : ア゜~! (意味を成さない言葉であれば、奇妙な言葉に変換されることはない。すなわち今のこの言葉の意味はア゜~!である)
馬鹿げているッ――!!!
あまりにも愚か、正気の沙汰ではないッ!!!!
[2049] : (ばっ!とベッドの中を見た。 汚れたぬいぐるみが横たわっている! ほらあ!くまちゃんもあんなに寒そうだよ!)
―――……。
[2049]は[ぬくい微睡み]になった
あなたは一旦、布団の中へと戻った。
[2049] : (もぞ……)(くまちゃんを寝かせ直す)
自らの体温によって温められた布団の中は、
破滅と終わりが多少吹き荒れようと変わらぬ温もりであなたを出迎えた。
[2049] : (フ~…… と、呼吸もしてないのに深呼吸。こういう上下運動は上手いように出来ている)
たとえ世界にしろくまとペンギンしか暮らせなくなろうと。
この中は安全だ。ここは人類に許された、最後の防衛線。
[2049] : (やはり…… ベッドの外は危険なのだ。くまちゃんもそう思っているに違いない。ここが故郷でない以上、オレは絶対外に出ない──)
つとめて冷静に、作戦を考えなければならない。
死出の旅、過酷な旅、果てしない道の探究。
それらに踏み出すとて、
一番に重要なのは準備と作戦だろう。
………熟練の冒険者ともならば、尚更だ。
[2049] : (もそ…)(でもそろそろ帰んないとダメなんだよな)(どうしようかな)
冒険者は、静かに部屋を見渡した。
………かもしれない。
[2049] : (くまちゃんはオレに何も言ってくれない。なんかこう……こういう時にいい機能が備わっていればいいのに生物に寄せすぎてそういう配慮がないのだ。不便、あまりにも)
ストーブ。
火を灯せば、部屋を温めてくれるだろう。
支度のためだけにつけるのは多少勿体ないかもしれないが。
外着。
あなたが外に出ていく折に着ていく服は、あのあたりにある。
[2049] : (「全部まとめてワイヤーで引っ張ってこれないかなあ」)
今の楽な服は快適に眠れるとは言え、
どうにも寒さを凌ぐには心もとない。
外へ出るためにも、なんとか着替えるべきだ。
食べ物、飲み物の置かれた棚。あるいは台所。
朝食をとって出かけるならば、何か支度をしなければならないか。
[2049] : (「あとお腹すいた。もう限界」)
温かい飲み物でも飲めば、
外へでる備えとしては盤石だろうか。
あるいは。
このまま眠ってしまってもいいかもしれない。
なにせ、あまりにも寒い。寒いにすぎる。
外に出るなど正気の沙汰ではない。
[2049] : …… (もそ…… もそ……)
それに比べて、この安住の地はどうだ。
あたたかい、幸福、圧倒的幸福。
世界が苦しみに満ちていようとも、
ここだけはあなたを許し、包み込む、まさに原初の愛。
[2049] : (もそ…)(くまちゃんを胸の上に置いた)(くまちゃんいやがってるよ)
二度寝。
これこそが幸福、至上の幸せ、
それ以上があろうはずがあるものか。
[2049] : (「いいんじゃないか? 別に、今日帰んなくても──」)
[2049] : (「オレが帰っても別にやる事ないし…… いてもいなくても変わんないし……」)
圧倒的正解。
紛れもない正答。
それ以外に考えられない。
[2049] : (スウ……)
………そう思うかはあなた次第だが。
ともあれ、あなたはどうするか選ばなければならないだろう。
あなたは活動を開始した。
[2049] : ……
[2049] : (「自分で自分の仕事がないって思うの、イヤだなあ。いらないって思われたくないなあ……」)
[2049] : (「最後にもらった仕事だから、やっぱり帰ってちゃんとやらないとだよな……」)
[2049] : ン!(勢いよくベッドから飛び出た!)
*どうしますか?
[2049]は[ぬくい微睡み]でなくなった
[2049]は[ぬくい微睡み]になった
[2049]は[samui]カウンターを失った
[2049] : ……(戻った)
[2049] : (所詮、寒さなどというのはこの体が人に寄せて作られているがために感じているものでしかなく、人間と違って寒さでパフォーマンスが低下することはない。そう思っていた。思っていたのに、なんと惰弱なんだろう)
[2049] : (でもお腹はすいてる。もう限界に近い。とにかくもう一回だ)
[2049] : ン!!!!!
*どうしますか?
[2049]は[ぬくい微睡み]でなくなった
手早く着替えを済ませるとしよう。
この寒さという死神に、身が引き裂かれる前に。
[2049] : ……! ……! (慌てて、しかし正確無比にクローゼットを開ける)
冷えた空気、その圧倒的冷たさによって冷やされた、
まるで氷のような布が自らの肌に張り付く。
[2049] : ~~~~!!!!(この服金属多いんだよなぁ~~~!!!)
[2049]は1のWillを失った
それは冥府の神の包容。
焼け付く鉄の鎧を羽織るに等しい拷問ッーーー!!
[2049]は1のWillを失った
冷たい、許せない、この世の全てが自らの敵だ。
氷の海に足を突き入れるが如き愚行ッ――!!!!
[2049] : (こんな時でも声は上げられない。さっきめちゃくちゃハムサンドとか口走った気がするが、口を開いてはいけないのだ。そうなのだ)
しかし、なんとか成し遂げる。
強靭なる冒険者の魂で以て……ッ!!!
冬の大地にもいずれ春風が吹く。
凍りつく雪は解け、やがて、芽吹きの時はくる。
[2049] : (「勝った!!!!二度と逆らうな!!!!」)
部屋は寒いままだが、温かい服に着替えればこちらのもの。
獣や鳥には無い叡智、人類は編み出したのだ。
[2049] : はふ…… (置いてあった外套を纏い、ひとまずの暖を得る。冒険者の宿、あったけえ──)
服ッ――!!!
自在に調整可能な毛皮ッ!
冷たい外気を完全とはいえずともシャ&アウト!
これならば室温程度なら耐えられる。
外は尚冷えるだろうが、それでも、備えとしては十二分。
暖かさに身がすっかりつつまれれば、無用な緊張もほぐれる。
これで問題なく外に出ることができるだろう。
[2049] : フ~……(のそのそと台所に向かう。階下での朝食を望むより、もう自分でやった方が早い。というか、疲れた。起きたばっかなのに)
すっかり冷えた食べ物、あるいは材料が並んでいる。
何か食べてから外に出ようか。
あなたは朝食の支度を始めた。
外が寒いのなら、温かい食べ物を食べる。
体の内から暖かくなれば、寒空の下でも健全に過ごせるだろう。
[2049]は[温かい朝食]になった
[2049] : ~♪(もしゃもしゃ食べる。食べる。めっちゃ食べる。いっぱい買っておいてよかった)
すっかり冷えた食べ物、あるいは材料が並んでいる。
何か食べてから外に出ようか。
あなたは温かい飲み物を用意する。
お茶、スープ、あるいは、それ以外の何か。
[2049] : く~ろまめ ドブ底~ 似た~り寄ったり~ はぐら~かし~♪(なんらかの朝食シーン向きの小気味の良い歌が怪文書として出力される。我ながら下手じゃないのが演劇用たる所以であり、かなり嫌)
温かい飲み物を飲めば、僅かばかり、気力も取り戻せた気もした。
[2049]は[温かい飲み物]になった
[2049] : (ベッドの中からぬいぐるみを回収して荷物に入れる。さむいからね。ここにいようね)
[2049] : (とにもかくにも、これで外に出る準備はできた。行こう、部屋の外へ)
支度は済ませた、そろそろ外へ出ようか。
こう寒くては、外は尚冷えるだろう。
覚悟して踏み出さなければならない。
それでも、あなたは冒険に足を引かれ、外へ踏み出した。
外に出れば、ひゅう、と体を冬風が刺す。
外を歩くに適した服を着ているとて、
寒さがじわじわと身に染みてくるようだ。
[2049] : ……(先程まで部屋の中で一人で騒いでいたのが嘘のように、無機質な瞳で世界を見渡す)
足を踏み出せば、凍った朝露が小さく音を立てる。
吐く息は白く、人の通り道を追う。
[2049] : (”演じている”時は、世界が灰色に見える。 行き交う人も、そこにあるものも、全部自分には関係がない。そういう風に、心を水底に沈めた自分に、なっていく)
冬の高い空は薄明かりで、
太陽は申し訳無さそうに地上に光を落としていた。
[2049] : (ただ歩く。自分はそこにあるだけだから)
寒さを逃れるように、街人は足早に進む。
あなたもその人波に紛れ、進むだろう。
歩き進む人の影は、あなたが見えないかのように冷ややかだ。
街人
「あっつあつの肉まん、ひとつどうだい?」
[2049] : …… (立ち止まる)
[2049] : (自分に人間と同じ食事を摂る”権利”はない。 そんな事もう気にしなくたっていいと言われても、そうしないと自分という存在が消えてしまう。そう思うから。)
[2049] : (けど)
[2049] : (己の手が視界に映る。雑多なこの街では、少し訝し気な顔をされる事はあれどこの腕を、身体を義肢と言えばそう受け取ってくれる。だから──)
[2049] : ≪ください。≫ (筆記具でそう書くと、差し出した)
[2049] : (「ひとつでいいかい?」と訊かれ、すこし悩んで) ≪5個ほしい。≫
取引をしました。
[肉まん] を手に入れた。
[肉まん] を手に入れた。
[肉まん] を手に入れた。
[肉まん] を手に入れた。
[肉まん] を手に入れた。
[2049] : ≪ありがとう。また。≫
[2049] : ……。
[2049]は、肉まんを使った。
ほくほく……!
[2049]は7のAPを回復した。
[2049] : (はぐ……)(少し行儀が悪いが、肉まんの入った紙袋を抱えたままひとつ頬張る)
[2049] : (「おいし……」)
[2049]は、肉まんを使った。
ほくほく……!
[2049]は7のAPを回復した。
[2049]は、肉まんを使った。
ほくほく……!
[2049]は7のAPを回復した。
時に残った雪の塊を踏んで、さくと音を立てる。
ひゅうと後ろに吹く風は耳を切り裂き、白煙を後ろへ運んだ。
春に陽々と歩けばすぐな道も、
冬に足早に歩くとどうにも長く思える。
[2049] : (はふ、と意味のない呼吸の真似事をする身体。また肉まんにかじり付く。)
それでも静かに足を前へ進める。
しばらく歩けば、いつも通りの羊のしっぽだ。
たどり着けば、その暖かさに思わず息が漏れた。
歩く冬の寒さは、すっかりあなたの体を冷え切らせている。
[2049] : (すっかり食べ終えた肉まんの紙袋は小さくたたんで、隠して)
温かい飲み物でも口に、依頼を眺めるのがいいだろう。
できれば、温かい地域へ向かう依頼ならなおのこといい。
本当に、まったく、最近はあまりにも寒い。
――春もまた、もうすぐやってくるのだろう。
[2049] : (探すべきは、依頼の、その隣にある馬車の行き先と時刻表。帰ろう。寒くても、意味がなくても、あるべき場所に)
[2049] : ≪以上を以て業務を終了する。≫
[報酬袋] を手に入れた。