幕間
- wisteria8770
- 2024年2月7日
- 読了時間: 14分
更新日:2024年2月7日

前編はこちら
ジレイ : その境遇は理解できる 俺も地下に居た ずっと
ジレイ : 命令であるならば仕方…… む
テラ : ティアマト様……(沈んだ声)
テラ : ……!
ジレイ : 2049 なぜここに
ハーヴィ : ン、(来る部屋を間違えた……。明らかに気まずそうに。)
テラ : ハーヴィ、どうした?
ハーヴィ : ≪申し訳ない。メンテナンスルームを探していた。退出する。≫
テラ : ハーヴィというのは愛称だ(耳打ち)
テラ : メンテナンスルームは階段下だ
ジレイ : 人間様がご用意した愛称か なるほど
テラ : 談話室の反対側にある。使ってくれ
ハーヴィ : (頷いた。)≪すまない。失礼する≫
ジレイ : うむ
テラ : (うなずきうなずき)
ハーヴィ : (呼ばれた名については言及せず。いそいそと──心なしか慌てたように。去っていくだろう。)
シャノア : こっちの向かいが元々奥様の部屋。今誰か使ってるかな……
ハーヴィ : (うろ…)
ハーヴィ : ン……!
シュガーポップムーン : 奥様のお部屋なんですね~っ
ハーヴィ : (とた、と二人に駆け寄り)≪今、大事な話≫≪してるみたい≫≪テラとジレイ≫
シュガーポップムーン : ほわ
ハーヴィ : (「奥様の部屋」の扉を指さし)
シュガーポップムーン : (駆け取ってきたハーヴィと、その端末にフォーカスして)
シャノア : そうですか。ならやっぱりメンテナンスルームがいいですね。
シュガーポップムーン : わかりましたっ
ハーヴィ : ≪さっき間違えて入って≫≪びっくりした≫≪オレも行っていい?メンテしたい≫
シャノア : 案内しますよ。
ハーヴィ : ≪ありがと。≫
シャノア : 右手の方にあるのが補給機です。必要ならあれを。
ハーヴィ : (頷き)
シュガーポップムーン : は~いっ!
シャノア : 元々使用人室だったみたいで……空いてる部屋なら自由につかってもらって大丈夫です。
シュガーポップムーン : だからこんなにお部屋が並んでるんですね~っ
ハーヴィ : ≪そうか。じゃあありがたく使わせてもらおうかな。≫
シャノア : はい。私はさっきの部屋にいるので、なにかあったら。
シュガーポップムーン : はいっ!ありがとうございます、シャノアさんっ!
ハーヴィ : ≪何度もごめんね。ありがと。≫
シャノア : まあ、中は好きに歩いても大丈夫だとおもうので、具合の良いようにしてもらえれば。
ハーヴィ : (頷いた)
シャノア : では、おやすみなさい……。
ハーヴィ : ≪おやすみ。またね≫
シュガーポップムーン : おやすみなさいませ~っ!おつかれさまですっ!
ハーヴィ : ……(と、すこし辺りを見回して)
ハーヴィ : (どこでメンテしよう、と思ってはいるが。ただの自問自答は文字盤には現れず。)
シュガーポップムーン : (跳ねるようにしてマナ補給へ向かう。コードを手に取って、首の後ろに手を回して、)
シュガーポップムーンは20のSPを回復した。
シュガーポップムーンは0回復した。
ハーヴィ : ……(あそこでいいか。補給しながらで。)(思って、向かい側。)
ハーヴィ : (椅子に腰かけ、脚を組み。)(人形の球体関節のその下側)(人間でいう、手首の部分に空いた窪みにコネクターを差し込む。)
イミテイター向けのマナ充填ポッドだ。
ハーヴィは20のSPを回復した。
ハーヴィは0回復した。
ハーヴィ : (そうして、)≪オレ、ちょっとここで装備のメンテする。≫≪いいかな?≫(同席するものへ許可を求める)
シュガーポップムーン : (端末の文字を目で追ったなら、笑顔で)はいっ!どうぞどうぞですよ~っ
シュガーポップムーン : (すとん!と椅子に座る。)
ハーヴィ : ≪ありがと。じゃあちょっとごめんね。≫(手首のコネクターは繋げたまま、人形めいた指がもう片側の掌の、その隙間に差し込まれ。)
ハーヴィ : ──ッ! (”開いた”。人間の身体では起こり得ない動作。……小さな、痛みを堪えるような呻きと共に。)
ハーヴィが[右手]の装備を解除しました。
ハーヴィは、旧型鋼線操作デバイスを使った。
ハーヴィ : (中から出てきた機構。人形の指が器用に触れ、)
シュガーポップムーン : 、?(メンテナンスと聞いて、どんなものをメンテナンスするのだろうか、と思っていた。)(けれど驚いたような表情を向けたのはその動作にではなくて、漏れた呻きに対してで。)
ハーヴィ : (──どこからか取り出した工具で調整をされるそれは、イミテイターが持つ知識の中であれば、随分と旧式なものだと分かるかもしれない。)
ハーヴィ : (眉根を寄せたまま。やはり、『痛そう』というのが適切だろうか。)
シュガーポップムーン : ハーヴィさん……?
ハーヴィ : ……? (手は動かしたまま、あなたのほうを見て)
シュガーポップムーン : だいじょうぶ、ですか?
シュガーポップムーン : (あなたの表情と、機工と、指先と。それぞれを見つめては、其れがどうにも、【 】そうで。)
ハーヴィ : ≪ああ、気にしないで。ちょっと神経パーツに触れて痛いだけ。≫(さも当然のように。)
ハーヴィ : ≪オレ、五感の遮断機能ないから。≫(一昨日か、もっと前か。『聴覚遮断』などいう文字を浮かべていたことを、あなたは覚えているだろうか。)
ハーヴィ : (いても、いなくても。)(当たり前のように、端末はそう告げる。)
ハーヴィ : (ふう、と息を吐いたハルシネーション。偽物の呼吸。けれど”そうさせる理由”に嘘はない。)
ハーヴィ : (──痛い。)
シュガーポップムーン : 痛い……んですか?ええっと……遮断……
シュガーポップムーン : 痛くないように、遮断じゃなくて、ならない、ですか?
シュガーポップムーン : (イミテイターはぴんと背筋を張って座って、その光景を見つめている。)
ハーヴィ : ≪ならない。MA【マリオネッタ】型は。≫
ハーヴィ : ≪『人間を再現する事』に特化してるから。≫
ハーヴィ : ≪そういう風には出来てない。≫
シュガーポップムーン : 人間様を…… そう、なんですね~
ハーヴィ : (機構をいじくりまわす顔色は、芳しくなく。それは痛みだけではなく。)≪もう限界だな……。≫
シュガーポップムーン : (いつものように明るい声色ではなく、けれど落ち込んだような声色でもなく。向かい側に座る姿から目を逸らさない。)
シュガーポップムーン : げんかい?
ハーヴィ : ン……。(恐らく、肯定の意)
ハーヴィ : ≪これ、オレの製造よりずっと前に造られた、使い古しなんだって。≫
ハーヴィ : ≪オレも別に、壊れたらそれまでだなって思ってたから、放っておいてたんだけど。≫
ハーヴィ : ≪…… 直さないとダメだなって思って。≫
シュガーポップムーン : ならならっ、直せるなら、直す方がいいですよっ!
ハーヴィ : (『壊れたらそれまで』。その諦めは、装備への諦めだけではなく、)
ハーヴィ : (けど、そんな事知らなくていいから。)
ハーヴィ : ≪ああ、できればきっちり直したい。 ……この先もやっていきたいし。≫
ハーヴィ : ( この / 先 / も )
シュガーポップムーン : ゼータ様がまたお元気な時にお訊ねするといいかもなのですっ!すご~いエンジニアさんですからっ!
ハーヴィ : ≪うん。何かヒントとか、そういうの貰えたらいいな。≫
ハーヴィ : (外れた掌は半開きのまま。機構の隙間を眺め、工具を差し込み。)
ハーヴィ : ≪……直すだけじゃなくて。≫
ハーヴィ : (端末は、その姿勢のまま文字を。)
シュガーポップムーン : (差し込まれた工具の先を見ていた視線が、端末に向けられる。)
ハーヴィ : ≪作り直せたらいいね。≫
ハーヴィ : (意図はない。ただの雑談。)
ハーヴィ : ≪できれば自分でやりたいな。≫
シュガーポップムーン : 自分で……
ハーヴィ : ≪うん。≫
シュガーポップムーン : はっ つまり……
シュガーポップムーン : 弟子入りですかっ!?
ハーヴィ : ? (視線を機構からあなたへ)
ハーヴィ : ????
シュガーポップムーン : ゼータ様にもし教わるのでしたら、そういうのって弟子入りってきいたことがありますっ!
ハーヴィ : ≪ああ~……≫(些か歯切れが悪そうに)
シュガーポップムーン : ?
ハーヴィ : ≪そういうのもいいね。≫
シュガーポップムーン : !
ハーヴィ : (あくまで否定はしないが。)
ハーヴィ : ≪荒野で集めた部品とか、売らないで、貯めてて……≫
ハーヴィ : (それは、”極めて模範的なイミテイター” ”の演技をしていたイミテイター” の、何気ない自白。)
ハーヴィ : ≪使い方とか、調べて、勉強してた。≫ ≪から、最後まで自分だけでやるのが…理想だね。≫
シュガーポップムーン : ほあ~ (なんて、気の抜けた様な返事。)
ハーヴィ : ≪壊れちゃってもいいって思ってたのに≫ ≪なんかやめられなくて。そういうの≫
ハーヴィ : (何かをあなたに伝えたいわけじゃない。真意も心理もそこにはない。ただ、話したい事を話している。)
ハーヴィ : (ただそれだけ。)
ハーヴィ : ≪弟子入りは、詰まったら、最終手段……かな。 ……ダメだ、今日これ以上やったら壊す。≫
シュガーポップムーン : じゃあじゃあ、それが、ハーヴィさんが元気になるおまじないだったんですねっ…… あ、
シュガーポップムーン : (表示された文字を見て、機構へと視線を移す。)
ハーヴィ : ≪元気になるっていうか……≫(否定はしない。だがひとつだけ訂正を。)
ハーヴィ : ≪元気を守れるように。≫
ハーヴィ : (視線を落とす / 掌の窪みに機構が嵌まる = 作業終了)
ハーヴィ : ……! (再度。痛みと共に蓋が閉じる。)
ハーヴィが[右手]に[旧型鋼線操作デバイス]を装備しました。
シュガーポップムーン : (その様子にこちらもぴくりと身体が動いて)
ハーヴィ : ≪パーツ換装しやすいのがウリって、痛かったら誰もしたくないよなあ≫(ぼやくように文字。手首をぶらぶら…… 人形のような、”外れやすそうな”関節。)
シュガーポップムーン : 痛いんですね~……(ぶらぶらされている手首を見ている。)
ハーヴィ : (RB2049-MAは、演劇用のイミテイター。だがこの機体は街の外で壊れた同族と戦って。 ──戦えて。)
ハーヴィ : ≪痛いよ。これなんか全然痛くないほうだね。≫(メンテナンスが終わったばかりの掌を指した)
シュガーポップムーン : (その手に少し顔を近付ける。じいっと見て、見つめて、)
ハーヴィ : ?
シュガーポップムーン : 痛いって、どんな感覚なんでしょう。
ハーヴィ : ≪難しいな……。≫(その問いに、「あなたには無いのか」とは言わず。小さな唸り声。思考、思案。)
ハーヴィ : ≪オレはただ”再現”してるだけだから、自分の痛いが人間の痛いと同じかどうかもわかんない。≫
ハーヴィ : ≪でも、痛いっていうのは、人間の身体の危険信号、なんだってさ。≫
シュガーポップムーン : 危険信号、ですか?
ハーヴィ : (頷く。)
ハーヴィ : ≪たとえば、オレたちの身体のどこかが傷付いたり壊れたりして。≫ ≪そのまま動くと、もっと酷くなるだろ。≫
シュガーポップムーン : そうですね~
ハーヴィ : ≪人間 ──生き物は、”だから” 痛くする、んだって。≫
ハーヴィ : ≪動かしたら危ない、今ここが危なくなってる。身体の持ち主に教えるために。≫
ハーヴィ : ≪オレの”痛い”は、声が出て、動きが一瞬止まって、その場所がギュっとした不快な感じになる。 ……不快感も種類があるけど、大体そう。≫
シュガーポップムーン : 声が出て、動きが止まって、ぎゅっと……
ハーヴィ : ≪そうしたら、動きが止まるでしょ。そこを治さなきゃって思う。だから危険信号…… 説明合ってるか分からないけど。≫
シュガーポップムーン : なるほど~っ!わかりましたっ!
ハーヴィ : ≪今ので大丈夫だった?≫
シュガーポップムーン : はいっ!わたしも痛い、わかりましたっ!
ハーヴィ : (本当だろうか。説明している自分にもわからないのに。自分の持っている感覚と、他人が持っている感覚の、持ちえないものの想像は、想像でしかないのに。”青年”は考えた。)
ハーヴィ : ≪そう、ならよかった。≫
ハーヴィ : (考えたうえで、結論。『わからなくてもそれでいい』 『それがあなたの納得ならば』。)
シュガーポップムーン : でもでもっ、わたしの”痛い”はすぐに直るので、ハーヴィさんもそうなったらいいですね~っ!(イミテイターが発したのは、そんな言葉。)
シュガーポップムーン : (先程まで“痛い”を理解していなかったそれは、まるで自身に経験があるように話す。イミテイターは聞いた言葉を自身に起こる現象と変換したから。)
シュガーポップムーン : (“声が出て、動きが一瞬止まって、その場所がギュっとした不快な感じ”。)
シュガーポップムーン : (出ていた声は、声と言うよりかは、ただのノイズだったけれど。)
ハーヴィ : (一瞬の、困惑。)
ハーヴィ : (MA型イミテイターは、【人間らしさ】の再現に特化された個体。人間の為に造られながら、人間並みに不便に造られたその機構は、それによって、その思考プロセスをも、著しく成長させる。)
ハーヴィ : ( 故 / に )
ハーヴィ : (──時として、同族のほうにこそ、その断絶は起こりうる。)
ハーヴィ : (ちょうど今。)
ハーヴィ : (端末は、省エネルギーモード。暗い画面。)
シュガーポップムーン : ?
シュガーポップムーン : (暗くなった画面を見て、首を傾げる。)
ハーヴィ : ……! (端末が動いていないことに気が付いた。)
ハーヴィ : ≪ごめん、少し別の事考えてて。≫
ハーヴィ : ≪ポップの役に立てたなら、嬉しい。≫(演技を、嘘をやめた個体の、しかし思考するがゆえに避けられない、嘘。)
ハーヴィ : (ただ、わからないだけ。それを喜ぶべき事なのか。)
シュガーポップムーン : おつかれ、ですか?(あなたの様子に、そう言葉を紡ぐ。)
シュガーポップムーン : (違う。)
シュガーポップムーン : (本当に伝えたい事はそんな言葉では無くて、でも、埋め込まれたものがそれを攫って行く。)
ハーヴィ : (手首のコネクターはまだ繋がれている。疲労は、稼働のためのエネルギーが減少することは、起こり得ない。)
シュガーポップムーン : (知っている。解っている。けれど、言葉にするのを許可されたのはそんな程度の台詞。)
シュガーポップムーン : ハーヴィさん、(呼びかける。)
ハーヴィ : (RB2049-MA ”Gray(どっちつかずの)” ハーヴィは ──)
ハーヴィ : (──価値がなくて、放棄された個体。 価値がないから、その言葉に、思考に、それをどう紡ごうと、)
ハーヴィ : (誰にも、関係がなかった、から。)
ハーヴィ : (”こうなった”。)
ハーヴィ : ≪どうした?≫
シュガーポップムーン : (シュガーポップムーンは遊園地に卸された中の一体。キャストとして様々な演目を披露して、求められた役を振りまく。)(痛みなんて感覚など本来は無い、感じないはずだった。)
シュガーポップムーン : (それが”どんな”演目であれ、最後まで役を演じられるように。)
シュガーポップムーン : わたし、
ハーヴィ : ン…… (イカれた音声ユニットで応えるのは、これが精いっぱい。けれど文字盤ではなく、そこにある意味を、)
ハーヴィ : (『ハーヴィ』は信じたい。)
シュガーポップムーン : あ、 なたの、
シュガーポップムーン : (胸元、衣服の下が点滅する。それから、)
ハーヴィ : (ふいに変わった、あなたの様子、音声、脳裏によぎる、論理エラー。)
シュガーポップムーン : ……遊園地、来てくれるの、お待ちしてますねっ!(笑顔で告げる。“いつも通りに”。)
シュガーポップムーン : (シュガーポップムーンはいつでも元気なイミテイター。ポップでキュートな盛り上げ役!)
シュガーポップムーン : (だから、シュガーポップムーンは)
シュガーポップムーン : (笑顔でしか、いられない。)
シュガーポップムーン : (左頬の上、しずくのしるしだけが光を僅かに反射していた。)
ハーヴィ : (変えられる訳ではないのだ。自分を変えても、世界はまだずっと重くて。目の前の少女一人すら、重すぎて。)
ハーヴィ : (だからこそ、バベルは、彼女は、)(今もこの形を保っている。)
ハーヴィ : (人間じみた思考の割り切れない思い。白黒付かない、灰色の街と命。)
ハーヴィ : (だからこそ、 ”グレイ” ハーヴィはこう答えるだろう。)
ハーヴィ : ≪うん、みんなで行けるの、楽しみにしてるよ。≫
ハーヴィ : (── ほんとうだけが、やさしさではないから。)
ハーヴィ : (彼女の【こころ】が今、泣いていても。)(まだ、拭うための手が、届かない。)
ハーヴィ : (まだ/いつまで/どこまで)
シュガーポップムーン : (いつかあなたと同じ目線で言葉を交わせることができたなら、なんて願いは)(無造作に鍵を掛けられていく。)
シュガーポップムーン : はいっ!
ハーヴィ : (それでも、)
ハーヴィ : ≪…… 補給終わった。オレは寝ようかな。≫
ハーヴィ : (開け放たれた扉の、その先で。)
ハーヴィ : (いつか、踵がよっつ、並ぶのを。)
ハーヴィ : (”どっちつかずの” ハーヴィは、)
ハーヴィ : (待っ )
ハーヴィ : ( 【閲覧不可】 )
シュガーポップムーン : はいっ!ハーヴィさん、おやすみなさいませ~っ!
シュガーポップムーン : (元気にぶんぶんとあなたへ手を振る。)(これはきっと、ほとんどそのままだから。)
ハーヴィ : (手を振った。≪おやすみ!≫と無機質なフォントが元気に挨拶。部屋は── 一番端。 引っ込み思案な性格だった。)
シュガーポップムーン : (その姿が見えなくなるまで見つめてから、首の後ろのコネクタを外す。)
シュガーポップムーン : (乱れたリボンを綺麗に直して、それで元通り。)
シュガーポップムーン : (二回目のブザーは未だ鳴らない。)
ハーヴィ : (柔らかなベッドに身を横たえて。すぐに寝息を立て始める。もっともらしい嘘。)
ハーヴィ : (ハルシネーション/嘘もほんとも/夢の中/に)
ハーヴィは[睡眠中]になった
シュガーポップムーン : (ぴょんっと、かつり。立ち上がって、)(壁際に進もうとして、色々な事を思い出す。)
シュガーポップムーン : (今日は、ベッドで眠ることにしたのでした。)(人間のように。)
シュガーポップムーンは[睡眠中]になった